雪之丞に学ぶ★鳥さんの個性に合わせた環境を見極める★

とある事情で、4月4日にショップ(2階)にやってきたタイハクオウムの男の子、10才。ショップにやってきてまもなく2週間が経とうとしています。

最初に来た時は、593gあった体重がみるみる540gまで下がってしまい、強制給餌を受けていましたが、4月14日には560gまで体重が戻ってきて、スタッフ一同ホッとしています。

やはり、環境の変化は、大型の鳥さんに限らずどの鳥さんにとっても大きな影響を及ぼすのだと思います。人側は、環境の変化は理解できます。しかしながら、鳥さんは「なぜ、ここに連れてこられたのか!?」、「どうして、いつも見る人はいないのか??」など頭の中は混乱しっぱなしでしょう。このような状況で食欲が落ちるのは当然のことです。

実は雪之丞に関して、以前の情報が皆無で、環境にしろ食餌(主食は把握していました)にしろ全てが手さぐり状態です。雪之丞は10才になるので、これまでの10年間の経験について、新しい環境にスムーズに慣れてもらうためにも本当に知りたいところですが、仕方ありません。
今回は、「環境面」について雪之丞を通じて、これから新たに鳥さんをお迎えされる方にとって、少しでもお役立ていただけたらと思います。

前回のブログでご紹介させていただきましたが、なるべく落ち着ける場所として、逃げ場を作ってあげるという意味で、ケージの置き場所を壁に面したところにしてありますが、これは効果があったと思います。
そして、「音」に関して、ショップは道路に面しており、夜も車通りは多いようなので、「うるさくないように」と2階のセミナールームを2部屋に間仕切ることができるようになっているので、扉を閉めた状態にしていました。つまり、雪之丞がいる位置はほぼ無音状態となります。

しかし、ふと考えた時に、雪之丞がこれまでいた空間で、無音状態であったということは考えにくく、生活音をはじめ、他にも鳥さんがいた環境だったという情報は得ているので、かえって音がない空間は雪之丞にとっては「居心地が悪い、落ち着かない、不安な気持ちにさせる」空間ではないかと推測しました。
トレーニングにおいて、推測や仮説だけで終わらせるのでなく、実践がなによりも必要です。ただし、この実践をする際は鳥さんの様子を観察することがとても重要になってきます。

「鳥さんの様子」とは・・・
あることを試してみて
A) 現状維持、あるいは改善が観られた ⇒ 継続でOK
B) 悪化した、食欲が落ちた、落ち着きがなくなった ⇒ 即中止
という点が、見極めるポイントです。
上記は、毛引きや自咬の鳥さんに対して、新たな試みを導入する際に、飼い主さまに注意して観察していただいているポイントです。

さて、雪之丞のいる空間を、道路の音や1階の音(1階から2階に続く階段のところの扉を開けておく)が聞こえるようにしたら、次の日から体重が上がってきました。つまり、上記の観察ポイントで言うとA)の状態なので、継続しています。動きも以前よりも活発になった分、食欲も上がってきているのでしょう。
今回の「環境の見直し」、つまり「音」について改善したことが功を奏したと言えます。

人であっても、静かなところの方が勉強がはかどる人もいれば、少しぐらい雑音があった方が集中できる、など様々だと思います。
鳥さんもそれぞれの性格があるので、その性格に合った環境を見極めてあげることが大切だと考えています。

ただし中には、以前いた環境、例えばペットショップにいた時の環境をそのまま再現することが必ずしもいいとは限らないということも申し添えさせていただきます。
ペットショップにいた時は・・・
●下の方にケージが置いてあったから下の方に置いてあげた方がいいかも?
●鳥さんだけじゃなく、他の動物もいたから騒がしいところが好きかも?
など様々な環境下にいたかもしれませんが、改善してあげられることは改善をしてあげていただけたらと思います。
これもやはり、「鳥さんの様子を観察する」ということがとても大切です。

ついつい、人目線になりがちですが、鳥さんにとってどんな環境が合っているのかを見極めていただけたらと思います。これには何よりも「観察」が大切で、「もしかしたらこうかな?」と思い当たることがあれば、試していただき、この時もぜひ観察ポイントを抑えながら観察をしていただくことをお願いします。

網戸越しに日光浴をする雪之丞↓
雪之丞20150416-4
雪之丞20150416-2
下界を見下ろして何思う?

すっかり、体重計(キッチンスケール)にのることも覚えました。
雪之丞20150416-3
体重計を出した状態でケージの掃除をしていて、ふと雪之丞の方を見ると、「はいはい、これにのればいいんでしょ?」と言わんばかりにちょこんとのってくれていました。最初の頃は、体重計にのってそのまま通り過ぎたり、体重計の真中にのってくれなかったりなど、他のスタッフは手こずっている様子でしたが、今では本当にスムーズです。

体重も上がってきているので、少しずつおもちゃやフォージング(採食行動)を取り入れていきたいと考えています。
雪之丞20150416-1
くわえているのは、ヤシの葉で編んであるおもちゃです。カジカジしてくれます。

何が好き?どんなもので遊んでたの?何時に起きてた?何時に寝てた?などなど、雪之丞がお話できたらもっとすんなり環境の変化に対応してあげられたかもしれません。
望みがかなわないことをいつまでも言っていても仕方がないので、雪之丞の行動や態度で教えてもらうしかありませんね。体重が上がってきたので、まずは一安心です。

これからも、雪之丞を通じて学ぶ部分があると思いますので、ブログにてご紹介させていただきます。
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