個別相談★モモイロインコさん★理想と現実

3回目のお越しとなるモモイロインコさん。
2月15日にお越しいただいた時の様子をご紹介させていただきます。

1回目(1月14日)の時の様子
2回目(2月1日)の時の様子

咬み付き矯正を目標に個別相談をご利用いただいています。
咬み付き矯正に関しては、今手を出すと咬まれるかも、などと、飼い主さまがモモイロインコさんの様子をよく観察してくださっているおかげで、咬まれることはなくなったとおっしゃっていました。

前回は、ケージの扉を開けたままにしておいて自分の意思でケージから出てきてくれるのを待っていたのですが、結局出てきてくれずに終わりました。

今回は、まずはターゲッティングをやってもらうことに。
エサ入れの上でタッチできたら・・・
百太郎ちゃん20150215-1
すぐにケージの中の止まり木へ移動。そして、ターゲット(お箸)にタッチ!とても上手にできるようになっていました。
百太郎ちゃん20150215-2
以上を何度か繰り返していく内に・・・
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「よっこらしょっ」と自分からようやく出てきてくれました!

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「かぼちゃの種、もらったぜ。ニッ」

百太郎ちゃん20150215-5
そして、こちらはトレーナーに頭をカキカキさせてくれた後の表情↑
なんちゅう微妙な表情を!

人は、お迎えしようとしている鳥さんや、一緒に暮らしている鳥さんに対して、「こういうコミュニケーションがとれたらいいな」という理想をお持ちだと思います。
しかしながら、その理想に必ずしも鳥さんが応えてくれるという保証はありませんし、そうさせるトレーニングもできません。理想に近づけることで、鳥さんも飼い主さんもよりよい関係が築けるのであればそのアプローチはぜひお手伝いさせていただきたいと思っていますが、人側の理想を一方的に鳥さんに押し付ける形になってしまうようなことはできないと感じていますし、そのようなトレーニングのお手伝いはお断りをさせていただいております。

モモイロインコさんの飼い主さまの理想は、
●手にのってじっとしていてほしい
●手を出したらすぐにステップアップしてほしい
●いつでもカキカキさせてほしい
ということをおっしゃっていました。
しかしながら、モモイロインコさんにはモモイロインコさんの事情があります。これら全ての要求に応えられないことをお伝えさせていただき、モモイロインコさんに触ることがだけがコミュニケーションではないということをお伝えさせていただきました。
これらに気付いてくださった飼い主さまは、今ではモモイロインコさんの行動をよく観察していただき、そのおかげで無理に手を出して咬まれるということはなくなったそうです。

以前はよくケージから出てきてくれたそうですが、ある時を境にケージから出ることを怖がっているような感じになってしまったそうです。今は、ケージから出てきたとしてもケージの周りをウロウロするくらいだという様子を、飼い主さまは、「楽しくないんじゃないかな」と心配でもあったそうです。なので、ケージの周りが安心できるところであるからこそ出てきてくれているいうことを喜んであげて、ケージの周りに何か遊べる物を置いてあげることをお勧めしたところ、早速、実践してくださいました。これと同時に、ケージから出たがらなくなってしまったことも継続して調査中です。

2月17日に「ももが遊んでます!少しですが」と、画像を送っていただきました↓
百太郎ちゃん20150218
お顔が楽しそうに見えますね。

モモイロインコさんはケージにずっと閉じ込められている訳ではありませんし、自分が出たい時には出て来てくれて、本鳥がOKであれば手を咬むことなくステップアップしてくれます、カキカキや握手もしれくれます。つまり、「楽しくない」とか、「つまらない」、という生活を送っているとは決して考えられないと感じています。このことを飼い主さまにお伝えすると、ついつい、外で遊んだ方が楽しいんじゃないかと思っていたけど、人が考える「楽しい」の価値観とは違うんですね、とホッとされたご様子でした。

1月から観察を続けていただき、いろいろと試していただいている結果、モモイロインコさんは今年の3月で4才になる男の子です。おそらく、成熟期を迎えている時期なのではないかなと感じています(個体によって時期が異なります)。つまり、心も体も大人になっている時期です。これまでは、何をされても受け入れてくれた鳥さんであっても、この時期を境に、いろいろなことに気付き始めるようです。自分の意思も主張し始めます。これは大型の鳥さんに限ったことではありません。

この時期に大切なことは、鳥さんの成長を認めてあげつつ、それでも人の手は咬むものじゃないよということを適切に、一貫したルールで伝えてあげなければ、一度関係がこじれると、その修復には時間がかかってしまう結果となってしまいます。

モモイロインコさんの、手を咬むようになった、ケージから出たがらなくなった(これに関しては引き続き理由を探っています)、という現在の状況は、成熟期が絡んでいると言ってもいいかもしれませんが、このように結論を出すことができたのは、飼い主さまにいろいろと試していただいたおかげです。すぐに決めつけてしまうと、本質を見失うことがあります。

モモイロインコさんは継続して、じっくりと関係性を築いていっていただけたらと思っていますので、またその様子をお伝えさせていただきます。
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