個別相談★コザクラインコさん★毛引きと発情の関係

10月1日から個別相談をご利用くださっている鳥さんのご報告です。

コザクラインコさんで、相談内容は断続的な毛引きです。

これまでブログの方には、フォージングボールを回している姿で登場してくれていました。ご相談の際は鳥さんは同伴せず飼い主さんだけ定期的にお越しいただいていましたが、11月24日のご相談には、ご相談期間がまもなく3か月を迎え、一旦終了するため、この日はコザクラインコさんと一緒にお越しくださいました。

毛引きの鳥さんだけでなく、特に問題行動が観られない鳥さんに対してもぜひ行っていただきたいのが、「鳥さんの観察記録をつけること」です。

ふじさん1224-2
飼い主さんが毎日せっせと記録をつけていただいた記録用紙です↑
これらは、鳥さんの様子を分析できる宝物です。
内容は、その日の温度、湿度、体重、天気、鳥さんの様子などです。
「鳥さんの様子」と一言に言いましても、観察ポイントが大切です。「今日も元気だった」とか「今日は騒がしかった」などという大まかなものではなく、
*元気だったと感じる鳥さんの行動や様子を描写する
*騒がしかったと感じた行動について描写し、いつも何時にどのくらいの間鳴いているかなどを記録する
*飼い主さんがとった行動や周りの環境も描写する
などのポイントがないと、せっかくの記録用紙が後から見返した時に、単なる日記で終わってしまいます。

たとえば、フンの量(いくつ落ちていたか)や大きさ(細かく何㎝とはからなくても、新聞紙をご利用であれば新聞紙の文字部分で○文字分の大きさ)と観察しておくことで、ふとした違い、例えばフンの量が多くなった/少なくなった、フンの大きさが大きくなった/小さくなった、ことに気付いてあげることができます。

鳥さんの体調の変化に間近で気付いてあげられるのは、飼い主さんだけです。
ぜひ、観察記録をつけてあげることをお勧めいたします。

さて、コザクラインコさんのこれまでの観察記録を改めて見直してみました。

毛引きをする
 ↓ ↓
羽が生えてくる
 ↓ ↓
せっせと生えてきたサヤをほぐす
 ↓ ↓
羽が生えそろう
 ↓ ↓
また毛引きをする

という傾向があるとのことでしたので、この毛引きをする原因を探っていく3か月となりました。
身体的には問題がない鳥さんなので、環境や接し方などにその原因がないかを推測し、実践、見直しという作業を行ってまいりました。細かい点は書ききれないので、今回のコザクラインコさんについては大きなポイントが2つありました。

その1:良かれと思ってやっていたことが実はコザクラインコさんの術中にはまってしまっていた。
⇒ついつい、「食べやすいように」、「遊びやすいように」という観点で、おもちゃや止まり木のレイアウトがなされていました。せっかくの頭を使って考えてもらう目的のフォージングのおもちゃも、その効力が半減してしまっていました。コザクラインコさんは健康な鳥さんです。そんな健康な鳥さんに対して、目指すのは「食べにくさ」と「遊びにくさ」です。ただし、この難易度の設定は難しいところがあり、簡単すぎると興味をなくしやすく、かと言って難しすぎると「そんな面倒くさいことはやりません」と鳥さんに言われてしまうので、ほんのちょっと頑張らなければいけないところが鳥さんのツボにはまるようです。
コザクラインコさんは、本当はなんだってできるのに、「それやると面倒くさいから遊ばなければ、飼い主があとでやりやすいところに設置しなおしてくれることを、ボクは知っている」という作戦に、飼い主さんがまんまとはまっていたということに気付かれました。コザクラインコさんの主張を察しすぎてしまい、結果的に鳥さんの方にトレーニングをされていたというパターンです。

その2:お気に入りのおもちゃや、関心がないおもちゃのサイクル
鳥さんのお気に入りのおもちゃは、ついつい大好きだからという理由で、そのままずーーーっとケージの中に入れっぱなしになる傾向があります。いくら大好きなおもちゃでも、鳥さんは頭がいい生き物なので、いずれ飽きる日がやってきます。そうならないためにも、魅力的なおもちゃを持続させて、価値をあげるために、敢えて時々お気に入りのおもちゃをケージから抜いてしまうという方法を行っていただきました。
そして、以前は見向きもしなかったというおもちゃも、あきらめてしまうのではなく、こちらは敢えてしばらくケージの中に入れてみることを定期的に行うと、急にスイッチが入ることがあります。

これら2つのことを試していただいただけでも、コザクラインコさんには変化が現れました。

9月ごろからつけていただいている観察記録は、飼い主さん自身の環境の変化や、お出掛けなどの機会もあったりと、最低でも1年間の様子が知りたいところですが、観察記録を元にして、毛引きの一番の理由は発情である可能性が高いと結論付けてもいいのかもしれないと思っています。おもちゃやフォージングでよく遊んでくれる鳥さんなので、何もすることがないから自分の羽を抜いてしまっているとは考えにくいからです。狭いところに入ろうとしているとのことでしたので、狭いところ(棚の中など)に入らない工夫をしていただいたところ、断続的な毛引きの行動が減少した時期がここ1か月のことでした。狭いところに入ると発情が促されます。そして、生殖行動の欲求が満たされない場合、毛引き症の原因になる可能性もあります。

コザクラインコさんの個別相談は、これで一旦終了となりますが、今後も定期的にご報告をいただきながら、毛引き改善につなげていけたらと思っています。

フォージングホイールを使う様子から、とても賢いということが伝わってきますが、頭を使ってもらうということを目標に飼い主さんがいろいろなトレーニングを実践してくださっているのでご紹介いたします。
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↑こちらは、紙の中にエサを入れて、キャンディー状にしたものです。この中に入っているということは学習済みなので、まるで職人さんのように、素早くクチバシの感覚で中身をチェック&ゲットしていました。

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↑輪投げをやってくれている様子。ショップ2階の相談室に来てくれたのはこの日が初めてだったのですが、初めての環境にも動じずに、すいすいと輪投げを披露してくれました。

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↑小さいおもちゃを拾ってきて、飼い主さんの手の上に運んで来てポイッと置いている様子。全ての行動をソツなくこなしていて、知恵比べのしがいがある鳥さんだなと、改めて感じました。

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こちらは、キャリーを伸び縮みするバンド(黒い部分)で固定させている様子です。キャリーの種類によっては、下のトレーが外れやすいものもあったり、年月が経つにつれて緩くなってしまう場合もあります。屋外で、キャリーの上のとってを持っていた時に、突然下部分のトレーが外れて落ちてしまったら、、、後悔してもしきれないと思います。
そのようなことを防止するための対処法とのことです。鳥さんの用品類については、用心してもし過ぎるということはないので、皆様もご参考にしていただけましたら幸いです。

鳥さんの毛引きの原因は様々です。それを追及していくためには、地道に観察、検証、見直し、そして観察が必要となってきます。毛引きは常同行動なので、一度癖になってしまった場合、その改善は困難かもしれません。それでも、自分の羽根をいじるよりも、他にもっと楽しいことがあるよということを教えてあげられたらいいなと思っています。
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