2016年06月

社交性やストレス耐性を付けよう!知らない人や初めての環境に慣れてもらうアプローチ法

今日で6月も終わりですね。
本当に月日の経つのが早いです。そして、ブログの更新もますます追いつかない状況に。。。

長い目で考えた時に、鳥さんにはやはり、飼い主さま以外の人にも接していただく機会を作っていただけたらいいなと考えています。これは、普段から元気な時にこそやっていただきたいことです。
理由は・・・
●鳥さんとの暮らしの中で、世の中、何があるかわかりません。もしかしたら、(あってはほしくないですが)飼い主さま側や鳥さん側の入院を余儀なくされた時に、少しでも知らない人や知らない環境へのストレス耐性があった方が、鳥さんに負担をかけずに済みます。
●これは絶対に起こってほしくないことですが、万が一、人側の不注意で外に逃がしてしまった場合、人に馴れている鳥さんであればあるほど、鳥さん自身から人側に寄っていけると思います。つまり、保護してもらえる確率が高くなると考えています。
●飼い主さま以外の人に会ったり、接することは鳥さんにとってはいい刺激になりますし、飼い主さまにとっても、情報交換の場となるのではないでしょうか。
●さらには、飼い主さま以外の人に会うことで、「やっぱり頼りになるのは飼い主だね!」と、飼い主さまの価値がグッと上がって、信頼関係をさらに築いていけます。場合によっては咬み付きも改善できる(他にもアプローチが必要ですが)場合もあります。

これらのことを踏まえて、
*怖がり屋さん、臆病な鳥さんほど、これらを克服してあげて自信につなげてあげるためにも、最初は少しずつ少しずつ、ご家族以外の人と会う機会を作ってあげてはいかがでしょうか。
*大型の鳥さんになってくると、お山の大将になりがちです。世界は自分を中心に回ってる!と勘違いをして、ご家庭では好き勝手な行動をとりがちな鳥さんには、たまには外の世界を知ってもらうことで、いい刺激になってくれるようです。

社交性を身に着けてもらうためにという上記の理由であっても、そこにはやはりお約束事もあります。
①決して、鳥さんに無理をさせないこと。体調が悪い場合は、避けてください。
②鳥さんは、いくらフレンドリーな鳥さんであっても、人が考えている以上にとてもとても繊細です。最初は、短時間からスタートして様子を観てみるなどの配慮が必要です。場合によっては、ストレスになり過ぎて、問題行動に発展してしまう可能性もゼロではないということを念頭においておいてください。
③その場に、複数人居合わせたとしても、「この機会に!」と次から次に鳥さんをいろいろな人の手に一気にのせてしまわないように、あくまでも鳥さんの様子を観察しながらお願いします。

鳥さん個別相談では、鳥さんを同伴していただくこともありますが、初めまして、のアプローチ法(というほどではありませんが)をご紹介させていただきます。ご家庭の鳥さんに置き換えて、お役立ていただけましたら幸いです。

1)準備段階ですが、その日、個別相談や鳥さん同伴OKのセミナーがある日で、臆病な鳥さんという情報を事前にいただいている場合は、地味な色合い(黒や紺)のTシャツを着用します。事前情報をいただいていなくても、苦手な色がある場合も考えて、必ず上着を持参します。その日来ていた服装が苦手な場合は、上着を着用します。場合によっては、メガネが苦手なコの場合はメガネをはずします。指輪やブレスレットなどは着けません。
2)私(=トレーナー)が座る位置は、鳥さんから見て、最も離れた場所に腰掛けます。飼い主さまは、鳥さんのそばです。
3)まずは、キャリーに入った状態のまま、飼い主さまとお話(ご相談)をスタートします。この時、鳥さんの様子を観察しながら、ヒアリングをしています。そして、鳥さん側も人の観察をしていないように見えてしています。
4)しばらく時間が経って、鳥さんに余裕が出てきたり、キャリーから出たいアピールをし始めたら、キャリーの扉を開けてもらいます。鳥さんの意思で、出たかったら出てきてもらう状態です。無理に、出そうとはしません。
5)そうこうしている内に、鳥さんが、ヨッコラショとキャリーから出てきて、飼い主さまの方に行く場合もあれば、トレーナー側にすぐに来てくれる場合がありますので、好きにさせます。面白いことに、小型の鳥さんは、初めて会ったトレーナーの方にすぐに飛んできてくれる傾向にあります。中型~大型の鳥さんの場合は、飼い主さまのそばで、しばらく観察をされることが多いです。
6)おもちゃやフォージングのご提案の段階で、これはどうかな?あれはどうかな?ととりあえず、机の上に並べます。この時、「ほら!これ好き?」と、おもちゃの方を鳥さんに近づけないようにしてもらいます。まずは、飼い主さまとトレーナーが話しながら、飼い主さまに手でおもちゃを触ってもらいます。すると、「それ何?何?」と、短時間でも近づいてくれることがあります。ご家庭でもこの方法をとっていただいています。飼い主さまが触ることによって、鳥さんは安心感が出て、次に興味が湧くようです。

以上のような流れをとっています。
おもちゃのアプローチ法と一緒で、最初に飼い主さまと会話をすることで、「お!?飼い主とおしゃべりしてる。この人、怖いことしないかな?」という安心感を与えられるようです。
出会ってすぐに、「ほら、手にのったら?」と、鳥さんを相手の手にのせようとせずに少しずつ時間を掛けて距離を縮めていくことをお勧めします。もちろん、出会ってすぐに、ヒョイッと手や肩にのってくれる鳥さんもいますが、鳥さんのペースに合わせてあげることを最優先していただけたらと思います。

ブログに度々登場してくれているヨウムさんですが、臆病でとても慎重な性格の鳥さんです。

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元々、咬み付き改善と手にステップアップできるようにというのが個別相談の目標でしたが、これらは飼い主さまの適切なトレーニングで克服できました。
普通にスタンド止まり木にとまっていますが、最初はおっかなびっくりでお地蔵さん状態だったのが、、、

ヘホちゃん20160531

飼い主さまとお話していると、自ら机の上に移動してきて、この恰好です↑
片足は、カゴにかけていて、カゴの中身が狙いです。

飼い主さまと、小型から中型の鳥さん向けの新しいフォージングトーイについてご相談している時だったのですが、そのフォージングトーイがターゲットのようです。なぜ、これに興味津々になったかと言うと、飼い主さまがさんざん手に取って、あーでもない、こーでもない、と話している様子を観察して、興味が湧いたようです。

移動している現場↓
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「お?何やら面白そうなものがるぞ♪」

ヘホちゃん20160614-1
一歩一歩近づいています。

ヘホちゃん20160614-2
そして、新フォージングトーイの一部をかっさらって行きました!
お、お願い、返してください!という、私たちのリアクションがご褒美に。

ヘホちゃん20160614-3
さらに、メジャーも奪われてゴリゴリされました。
そ、それは、トレーナーの商売道具なので、ぜひ無傷でご返却を!というリアクションは、もちろんご褒美に。

これから、お出掛けしやすいシーズン(には暑い季節ですが)となりますが、鳥さんにとって無理がない範囲で、ストレス耐性を身に着けると同時に、いい刺激や社交性、そして楽しいね♪というような機会を作っていただけると幸いです。
ショップの方では定期的に、鳥さん同伴セミナー(条件付き)も開催しておりますので、こういう機会もご利用いただけたらと思います。

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*ご報告* 鳥さんお悩み相談会/咬み付き改善:小型~中型編

ほぼ毎月のペースで、小規模セミナーを開催させていただいております。
去る5月29日に開催いたしました「鳥さんお悩み相談会/咬み付き改善:小型~中型編」のご報告です。

ご参加いただいた飼い主さま:12名
ご参加いただいた鳥さん:4羽(コザクラインコさん3羽、セキセイインコさん1羽)

セミナーでは、最初にスライドを使って、
・咬み付き行動は学習行動であること
・咬むのは理由があるということ
・人目線、鳥目線で、「ご褒美」の考え方
・ポジティブレインフォースメント(正の強化)について
以上をお伝えさせていただきました。

スライドを使った説明の後は、言葉だけではいまいちピンとこないので、ご同伴いただいた鳥さんたちを相手に実践していただくことにしました。

「咬み付き改善」というタイトルのように、どんな咬み付き屋さんが来てくれるのかとワクワクしていたのですが、この日ご参加いただいた鳥さんたちは、「咬み付き屋さん」とは程遠いタイプの鳥さんたちばかりでした。少し(だいぶ)、拍子抜けしてしまったことを白状しなければなりません。
お一人お一人にお話をおうかがいすると、以前は咬んでいたけど最近咬まなくなった、という方ばかりで、少なからず、飼い主さまたちは上手にアプローチをしてくださっていたことがうかがえます。

せっかくお越しいただいたのに、話や鳥さんたちの観察に夢中になり過ぎて、ご参加いただいた全ての鳥さんたちの画像を撮ることができませんでした。。。申し訳ありません。。。
この日、見学に来てくださった大学院生の頭をなぜかみんな中継地点にしていたのが面白かったです↓
20160529-1.jpg
中継地点にするコザクラインコさん↑

20160529-2.jpg
中継地点にするセキセイインコさん↑

改めてお伝えしますが、咬み付きは学習行動です。
まさに、「過去の結果が未来の行動を形作る」典型だと感じています。
咬むという行動にもそれぞれ理由があり、この日、セミナーにご参加いただいた皆様は、スライドを使った説明の後には、「おそらくウチはこういうタイプの理由で・・・」と、分析してくださっていました。

鳥さんにはまず、人の手や体は咬まないということを教えてあげる必要があります。適切に教えてあげていないのに、咬むから悪い子!と鳥さん側に一方的に責任を押し付けるのはフェアではないと思っています。そして、この適切に伝えられる方法が、ポジティブレインフォースメントを使ったトレーニングです。

満席になってしまったセミナーもありますが、まだまだ募集中のものもございます。鳥さん同伴OK(条件付き)のセミナーもございますので、鳥さん同士の社交性を身に着けてもらういい機会になりますし、飼い主さま同士の情報交換の場となったらいいなと思っています。もしよろしければ、お気軽にご参加いただけましたら幸いです。

詳しくは、それぞれのお申込み募集ページをご覧ください。

■ 6月26日(日) 「鳥さんお悩み相談会/咬み付き改善:大型の鳥さん編」
  ☆残席わずか☆

■7月17日(日)「鳥さんヒントセミナー/手作りおもちゃ:大型の鳥さん編」
  ☆募集中☆

■8月28日(日)「鳥さんお悩み相談会/毛引き・自咬改善」
  ☆募集中☆
  ※大型の鳥さん編ですが、小型~中型の鳥さんに関しても活用できる内容です。

[ご質問No.3] お尻スリスリ…やめさせた方がいい?最後までさせた方がいい? from 20160505セミナー

去る5月5日に開催いたしました「第3回Birds' Groomingセミナー」の「Q&Aコーナー」で、ご紹介しきれなかったご質問を少しずつブログにてご回答させていただきます。
内容については、病気や看護、日常的なお世話、そして、問題行動やトレーニングといった幅広い分野になりますが、詳しいご事情まで飼い主さまにおうかがいすることができないため、掘り下げることができない部分もございますが、ご自身の鳥さんと、鳥さんを取り巻く環境に応用していただき、少しでもお役立ていただけましたら幸いです。

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[ご質問No.3] お尻スリスリ…やめさせた方がいい?最後までさせた方がいい?

1)発情時のスリスリは、「すぐやめさせた方がいい?」、それとも、「最後までさせた方がいい?」
2)すぐにやめさせた時は、やはりフラストレーションが溜まるのでしょうか。それとも、熱中しないでいるなら、発散させるためにもある程度、許容した方がいいのでしょうか?
というご質問をいただきました。
小型、中型、大型の鳥さん共通のご質問です。

これらのご質問に対するデータや論文に遭遇したことがないので、明確なエビデンスに基づく回答ではありませんが、当院の考えと事例に基づく、鳥さんの身体と行動という観点から下記の通りご回答させていただきます。いろいろな考えがあるかとは思いますが、少しでもご参考になりましたら幸いです。

1)発情時のスリスリは、「すぐやめさせた方がいい?」、それとも、「最後までさせた方がいい?」

[ご回答]
総合的に見て、発情時のスリスリは「すぐやめさせる」ことをお勧めいたします。
鳥さん同士のペアはとても結びつきが強いものなので、もし、複数人で暮らしていらっしゃる場合、最後まで許したとしたら、その人とカップル成立!となってしまいます。その結果、カップルとみなした相手以外は、排除しようと攻撃的になってしまったという事例もありました。飼い主さまが一人ぐらいの場合でも、鳥さんをお預かりしてもらうような場面に遭遇した時に、「相手がいなくなった!」と心の負担が大きくなり、食欲がガクンと落ちてしまったということもあります。
また、スリスリの対象物は様々かもしれませんが、止まり木などに対してスリスリしている時はやめさせるために、対象の止まり木を取り除くことをお勧めします。熱心にやり過ぎてしまい、お尻部分を傷つけてしまう恐れがあるからです。かと言って、スリスリする対象物を取り除いてしまった結果、ケージの中が何もなくなってしまった、、、ということになると、今度は鳥さんは退屈になってしまい、新たな問題行動に発展しかねません。
下記にも【まとめ】としてありますが、大切なのは、スリスリをしないように発情要件を満たさない環境作り、となります。


2)すぐにやめさせた時は、やはりフラストレーションが溜まるのでしょうか。それとも、熱中しないでいるなら、発散させるためにもある程度、許容した方がいいのでしょうか?

[ご回答]
野生下での暮らしを考えた時に、全てのオスの求愛が100%成功するとは限りません。求愛したとしてもメスに拒否されることも珍しくありません。このことから、「途中でやめさせると、フラストレーションが溜まる」ことはないと言えます。
「発散させてあげたい」というのであれば、「発情の欲求」を発散させるのではなく、飛ぶ、遊ぶ、探す、ことに加えて、日光浴や水浴びなどで日常的にエネルギーを発散させてあげることをお勧めいたします。

【まとめ】
お尻スリスリは発情によるものですが、「お尻スリスリ」という行動に焦点を当てるのではなく、なぜ、お尻スリスリをしているのか、という原因を知り、この部分を見直していく必要があります。つまり、お尻スリスリの引き金になっている「発情」状態を継続させないことが重要です。野生下で暮らす鳥さんのように、発情が一年に一回程度であれば自然の流れですし、このペースであれば、鳥さんの身体の構造にも負担をかけ過ぎることはありません。しかしながら、一年中、発情状態となってしまうと様々な病気を引き起こすこととなります。これは、オスにとってもメスにとっても大切です。

発情の要件は・・・
・豊富なエサ
・刺激のない生活
・一年を通じて一定の温度
などがありますが、食べ物が有り余るほどあると、オスは吐き戻しに使ったり、発情してスリスリという余力が生じてしまいます。

「発情の要件」や「対策」について、横浜小鳥の病院の「飼い鳥の発情」に関するページをご参考にしていただけたらと思います。

以上、少しでもお役に立てましたら幸いです。

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【これまでのご回答】

[ご質問No.1] ケージに戻す方法

[ご質問No.2] 呼び鳴きを改善するには?

個別相談★オカメインコさん★手や人に対する恐怖心の克服その2

第2回目(5月28日)のお越しとなったオカメインコさんの手や人に対する恐怖心の克服、その2です。

第1回目(3月)の内容はコチラ

改めて、ご相談内容について・・・
オカメインコさん(男の子、1才半)。
・咬み付き改善
・手や人に対する恐怖心の克服
・手を怖がらずに、ステップアップできるようになってほしい
・肩にはとまるけど、耳を咬むので改善したい
とのことでした。

初回から2回目までの2カ月の期間、以下の内容に取り組んでいただきました。

【取り組み内容】
・まず、ご褒美を決める。
・手首から先を見せないようにしてステップアップの練習。少しずつ、手首から先の露出度を上げていく。
・ムリヤリ、手にのせようとしない。
・おもちゃで遊んでほしい時も、おもちゃの方から近づけない。オカメインコさんの方から近づいてもらうようなアプローチをする。これには、ご褒美を活用していく。
何はともあれ、ご褒美にしろ、おもちゃにしろ、オカメインコさんが大好きなものは何かな?と探っていくところからスタートとなりました。

「これが大好き!!」というご褒美は、食に執着するタイプではなく、なかなか見つけることができていませんが、飼い主さんの手にすんなりステップアップしてくれるようになったとのことでした。あれほど、「指はイヤ!!」という行動を見せていたのに、あらよっ♪という感じでのってくれるようになって、この2か月間、飼い主さまのアプローチ法は適切だったようです。

肩にとまった時に、耳たぶを咬む行為については、正直、まだ時々咬まれるとのことでしたが、これにも理由があるようです。トレーナーが、飼い主さまとオカメインコさんの様子を観察していると、
飼い主さまの顔が動く ⇒ 耳たぶがちょうどオカメインオさんの顔のそばに来て、チラチラ、オカメインコさんの顔の前を遮る ⇒ それに反応して、耳たぶを除外しようと咬む、という行動が観られました。
つまり、耳たぶを咬むことが好きだったり、あるいはキライだから攻撃している、という訳ではなく、まったり肩にとまっている時に、時々オカメインコさんの目の前に現れてちらつく物体が耳たぶで、これに「うわ!」と驚いているような感じでした。そして、「あっち行け!」という行動が咬み付きです。
実際のところ、「ちょっと顔を動かさないでください」という状態でしばらく様子を観ていましたが、この状態の時はオカメインコさんは自ら耳たぶを咬もうとしませんでした。ご自宅での様子でも、「そういえば、自分(=飼い主さま)が動かなければ咬んではきません」ということだったので、この説は有力だと感じました。

かと言って、肩にのっている時は動かないでください、というのは無理な話なので、
・座って待ったりする時(あまり動かない時)は、肩にのせてもOK
・動いたりしなければならない状況の時は、一旦、肩から下ろす
という方法で、接っしていただくことをご提案させていただきました。

しかしながら、ケージから出ると、飼い主さまの肩以外には行かないということでしたので、まずはオカメインコさんが自由に楽しく遊んでくれるようなプレイスペースを作ってあげて、「楽しい!」と思ってくれるようにアプローチしていくことをご提案させていただきました。

さらには、ペレットへの切り替えも考えていきたいとのことでしたので、まずは興味があるかどうか、せめて咥えてくれるかどうかの様子を観るところからスタート。

マロンちゃん20160528-2
机の上に下りるのはイヤ!とのことだったので、キャリーの上で試してみることにしました。
新聞紙をキャリーの上に置いて、この上にペレットを数粒ばら撒いて、指でトントントンと、鳥さんがついばんでいるような仕草をしてみせると、あっさりパク、ポリポリポリと食べてくれました!

最初の段階でこの反応なので、少しずつシード(皮付き餌)とペレットの割合を調整しながら、ペレットの割合を少しずつ増やしていけば食べてくれるようになるはずです。
あまりにもあっさり過ぎて、飼い主さまも拍子抜けという感じでした。

マロンちゃん20160528-1
ペレットをついばんでいる瞬間を撮ることができませんでしたが、イヤそうな素振りは見せていないので、ご自宅で継続となります。画像↑の様子は、オネムな様子のオカメインコさん。

以上で、オカメインコさんの個別相談は修了となりますが、ご自宅でこれからも継続していただきます。
手や人に対する恐怖心克服は、適切にアプローチすれば、必ず克服できると信じています。何も適切なアプローチをせずに、時間が解決することだけを期待するよりは、適切なアプローチを用いることで、信頼関係を築いて克服にかかる時間を短縮することができます。
信頼関係を再構築したい方や手や人に対する恐怖心を克服してあげたい方、まずは手は怖いものじゃないよということを教えてあげていくところからスタートしてはいかがでしょうか。

[ご質問No.2] 呼び鳴きを改善するには? from 20160505セミナー

去る5月5日に開催いたしました「第3回Birds' Groomingセミナー」の「Q&Aコーナー」で、ご紹介しきれなかったご質問を少しずつブログにてご回答させていただきます。
内容については、病気や看護、日常的なお世話、そして、問題行動やトレーニングといった幅広い分野になりますが、詳しいご事情まで飼い主さまにおうかがいすることができないため、掘り下げることができない部分もございますが、ご自身の鳥さんと、鳥さんを取り巻く環境に応用していただき、少しでもお役立ていただけましたら幸いです。

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[ご質問No.2] 呼び鳴きを改善するには、どんな具体例がありますか?

鳥さん個別相談では、「呼び鳴き改善」についてもご相談件数は少なくありません。ご相談内容の中で実は一番時間と労力がかかって、飼い主さんの忍耐が試されるのがこの「呼び鳴き改善」です。
鳥さんの経験と実績による学習行動なので、呼び鳴きをしてきた期間が長ければ長いほど改善は困難ですし、たとえ「たった1回」の経験でも鳥さんにとっては、「これでもか!これでもか!!」の気持ちになるようです。かなりやっかいです。

「呼び鳴き改善」の具体例について、文章では細かい部分までお伝えできませんが、少しでもご参考にしていただけましたら幸いです。

これから鳥さんをお迎えされる方、あるいは、すでに呼び鳴きで悩んでいる方は、まず鳥さんは鳴き声でコミュニケーションをとる生き物だということをご理解ください。耳障りな鳴き声で鳴くことによって、過去に成功体験があるからこそ呼び鳴きに発展してしまった、そして呼び鳴きを継続しています。

そして、呼び鳴きが効果がある!と学習した鳥さんの目的は何なのかを一度分析してみてください。
1)飼い主さんの姿が見えなくなって不安になった、姿が見えていれば鳴き止む。
2)ケージから出してもらえた。
3)おやつがもらえた。
4)たくさん話しかけてもらえた。
などなど、過去に一度でも成功体験があれば、2回目に試してみた時に、いくら飼い主さんが心の中で「ダメダメ!これに反応するとクセになってしまう」と気付いていたとしても、鳥さん側は「あれれ?この前は成功したのに今日はダメなのかな?そうか!ボリュームが足りないんだ!」または「もっと長く鳴けばいいんだ!」という風に、意図していない方向に頑張ってしまう可能性があります。

鳥さんにもちゃんと理由があっての呼び鳴きです。全く鳴かないで!というのは無理な話です。それでも、許容できないような大声で鳴き続けられると人の方が持ちません。過去に学習した「呼び鳴き」を覆すには、「代替行動を教える」ことをご提案しています。
よく、飼養本やインターネット上で紹介されているような
・疲れて鳴き止むまで我慢する
⇒経験上、鳥さんはそうそう疲れません。最初に心が折れるのはたいてい人の方が先です。
・ケージにカバーをかける/暗い部屋に移動させる
⇒理由があって鳴いているので、根本的な解決策になりません。これを繰り返すことで、新たな問題行動が現れる可能性もあります。
・霧吹きで水をかける
⇒霧吹きの水がイヤな鳥さんは一瞬ひるむ、または逃れようとするでしょう。それでも、呼び鳴きの出現率が減少しない場合、鳥さんの心理としては「シュッとやられるのはイヤだけど、飼い主さんがそばに来てくれるのであれば、来ないよりはマシ!」という考えから呼び鳴きは継続します。その場の鳥さんの行動や表情で、判断するのではなく、結果的に対象の行動が減少すれば、人が行っている行動は効果があると判断するのが、応用行動分析学の考えです。減少どころか、なかなか消去できない場合は、効果がないと判断していただいて間違いありません。そして、この「水をかける」という行為は、罰になります。どうせなら、罰で行動を改善するのではなく、褒めてのばす方法、つまり「こうしたらいいことがあった!」という方法で改善していただけたらと思います。
・「うるさい!」などと怒鳴る
⇒この方法も一瞬鳥さんは静かになるかもしれません。かと言って、この後ずっと呼び鳴きが減少したり消去したかというとそうでない場合は、鳥さんの心理的には「大きな声が返ってくるのはびっくりするけど、反応してくれた!反応してくれないよりはマシ!」と、鳥さんにとってはある意味ご褒美になっている可能性があります。

そして、具体例です。

①人にとって許容できる声、ボリュームを決める。複数人で暮らしていると、ルールを話し合う:
こういう声はやめてほしいけど、こういう声なら許容できる、ということで、許容できる鳴き声やボリュームを教えていきます。
あるいは、鳴き声だけじゃなくて、おしゃべりが得意な鳥さんは、「(飼い主さんの名前)ちゃーん、こっち来てー」や、おもちゃの鈴を鳴らしてもらう、などの代替行動でもOKです。ただし、おもちゃの鈴なども、「これでもか!これでもか!」とだんだんエスカレートしてガッシャンガッシャンやる場合がありますので、鈴の鳴らし方もルールを決めて教えてあげる必要があります。

②「こういう風に鳴いてほしいな」の誘い水を出す:
呼び鳴きが始まったら、もちろんノーリアクションで対応していただきたいのですが、前述したとおり、鳴き止むまで待つ、のは何分後、または何十分後、何時間後(!?)になるかはわかりません。
なので、鳥さんが許容できない声やボリュームで鳴いている時に、こういう風に鳴いてね、の音を飼い主さんが出してみます。
鳥さん「ギャーッ!ギャーッ!ギャーッ!」
飼い主さん「(口笛で)ピューイ♪ピューイ♪」
鳥さん「・・・(ん?)」
飼い主さん「(口笛で)ピューイ♪ピューイ♪」
鳥さん「(飼い主さんの真似をして、あるいは近い音で)ピー・・・」
と鳴いてくれたら、大げさなくらいに鳥さんに駆け寄って声掛けやご褒美をあげる。これを繰り返す。
このご褒美は、上記の鳥さんの目的を参考にしていただき、これをご褒美として使うことでより効果が高まります。
という方法です。

③鳴いていない時にこそたくさんの声掛けとおもちゃで遊べる鳥さんに:
望ましい行動の時に、ぜひ声掛けやケージのそばに近づくなど、鳥さんが喜ぶことをしてあげることで、呼び鳴きなどと無駄な努力はしなくて済むんだ!と学習してくれます。
また、飼い主さんに依存している鳥さんは、飼い主さん、つまり仲間がいないことで不安になってしまっているようであれば、人がいなくても楽しめるようなおもちゃやフォージング(餌探し行動)を段階を踏んで教えてあげることをお勧めします。

最初は、②のように望ましい範囲の声をなかなか出してくれないかもしれませんが、「望ましくない呼び鳴き」を学習できたら「望ましい呼び鳴き」を学習することも可能だと考えています。

冒頭でお伝えしたとおり、呼び鳴き改善は本当に時間と労力がかかりますが、最初の1か月、徹底して対応することで変化が観えてくると思います。これには、本当に一貫したルールの元で行わなければなりません。
このような方法なので、トレーニングとはいえ、ご近所に少しの時間でも大きな声が響き渡るのはちょっと・・・という飼い主さまにおかれましては、防音のアクリルケージカバーを利用するのも一つのテです。しかしながら、鳥さんの方の声は抑えられるからと言って、トレーニングはやらないということはお勧めしません。鳥さんは、人を仲間と見なして、鳴き声でコミュニケーションをはかろうとしているからです。防音のアクリルカバーを利用したとしても、「ちゃんといるよ、大丈夫だよ」という安心感を与えてあげるような接し方をしていただけたらと思います。

その他に、鳥さんは季節によってちょっぴりテンションが上がる時期がありますし、白色オウムの仲間は朝夕の雄叫びは日課です。こういう鳴き声は、「呼び鳴き」ではないので改善できませんが、呼び鳴きに発展させないよう飼い主さまの行動に注意を払っていただけたらと思います。
また、ご家庭の環境で、①複数羽いる、②小さいお子さんがいる、場合は、さらに改善は困難になってきますが、①の場合、もし鳥さんの中で率先して声を出すような鳥さんがいれば、その鳥さんからトレーニングをしていくことで、他の鳥さんは真似をしてくれる場合があります。

簡単ではありますが、少しでもご参考になりましたら幸いです。

興奮中の雪之丞20160616
ボクの雄叫びタイムの様子をどうぞ!エネルギー発散中だよーーーっ!

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【これまでのご回答】

[ご質問No.1] ケージに戻す方法

個別相談★ヨウムさん★毛齧り改善

まだ、5月に個別相談をご利用いただいた方々のご紹介が全て終えられていません。。。度々、滞ってしまい、本当に申し訳ありません。

初回は、飼い主さまのみお越しになり、2か月後の2回目はヨウムさん同伴でお越しくださいました。

ご相談内容は、ヨウムさん(1才、男の子)の毛齧りの改善です。
これに加えて、これから長いお付き合いになるので、食餌のことやフォージング、遊びについてなどなどお話をさせていただきました。

毛齧りのきっかけは、2015年12月ごろから少しだけ背中の羽根を齧り始めて、年が明けた1月~2月ごろに羽根を切って落とすようになったとのことでした。そして、さらに1週間で30枚くらいの羽根を齧った跡があったそうです。飼い主さまによると、2015年10月の終わりから自我が出てきて、ほんの少し換羽がスタート、そして1月ごろからイライラがひどくなったそうです。

飼い主さまの細かい観察のおかげで、時系列で様子が把握できました。おそらく、初めての換羽ということもあり、ヨウムさん自身も身体の中で起こる変化に戸惑ってしまって、イライラからの羽根をいじって、結果的に齧っていたのかなと推測しました。鳥さんは、1才を迎える頃や1才前後に、これまで見えていなかったことが急に見え出したり、無条件に人側の要求をのんでいたものが、この時期に自我が芽生えます。いわゆる、「反抗期」と言われていますが、決して反抗しているのではなく、大人への階段を上っている独立独歩の時期と言えます。
換羽も生まれて初めての経験です。もちろん、人側には換羽の時期に身体の中や羽根が生えかけてくる時にどんな感じなのかは分かりませんが、このヨウムさんだけでなく、初めての換羽に戸惑う鳥さんは少なくないと感じています。

羽根を齧ってしまった理由が明確なことと、習慣化させないくらいすぐに個別相談を受けてくださったので、何とかなりそうだというのが第一印象でした。
そして、個別相談ご利用前に、飼い主さまの方で、
・湿度を上げてみる
・ケージの高さを上げる
・水浴びを多目に
ということを取り組んでいただいていたようで、こうすることで、一時期ひどく齧っていた行動は落ち着いたとのことでした。
いずれも、毛引きや毛齧りの鳥さんにはまず試していただきたい事柄です。

ヨウムさんはまだまだ若いですし、何よりも飼い主さまも勉強熱心な方なので、これからのことについて以下のご提案をさせていただきました。
【初回のご提案】
1)羽根を齧ることを習慣化させない、飼い主さんの気が引ける!と学習してしまわないように・・・
 ・羽づくろいしている時や羽根を齧っている時 ⇒ 注目しない、声を掛けない。
 ・おもちゃで遊んでいる、ごはんを食べているなど、上記以外の時 ⇒ 注目する+声掛け
2)自分の羽根をいじるより、おもちゃで遊んでもらうために・・・
 ・まず、飼い主さんがおもちゃで遊んでみる ⇒ ヨウムさんが近づいてきたらすぐに渡さずにじらす
 ・現在は、プラスチック製のものが好きだということで、これから他の素材も開拓していく。
3)その他、食のバリエーションを増やす。

以上のご提案を取り組んでいただくことにしました。

初回からおよそ2か月が経過した5月27日に2回目の個別相談にお越しいただきました。
この時は、ヨウムさんも来てくれました!

2か月間の取り組みの結果・・・
・紙袋の取っ手部分が好き
・シュレッダーというヤシの皮を編んだおもちゃを齧る
・バルサ材もまれに齧ってくれる
・マンチボールもまれに齧ってくれる
という風におもちゃで遊ぶ幅が広がったようです。このおかげで、毛齧りが減少したとのことでした。

この日、初めましてとなりましたが、背中を齧っていたと言われても全く分からないくらいにきれな羽根です。
りのちゃん20160528-2
個別相談が始まるころは、警戒している風でしたが、1時間が経過すると行動範囲が広がってきました。「これどうかな?」と置いておいたイグサのロープ状のおもちゃも興味津々です。これはいけるかも!?

そして、フォージングのおもちゃもあるけれど、どう教えていいか分からないということでしたので、実践していただきました。
りのちゃん20160528-1
やり方は、偶然を作り出す作戦です。作り出しているので、もはや偶然ではありませんが、「なるほど!」となる段階まではほんの少しお手伝いしてあげると、関連付けをしてもらいやすくなります。
・最初は飼い主さんが遊んで見せる。
・中におやつが入っていることを見せる。
・一番最初は、おやつが簡単にとれるようにする ⇒ 少しクチバシで触ったりひねったりしてから、おやつをゲットできるようにする
という風に、段階を踏んでいきます。

何度か試していく内に、さすがヨウムさん!少しずつ、「ここを回せばいいのかな?」という感じになってきました。何よりも、飼い主さまが「た、楽しい♪」とおっしゃっていたのもとてもいい傾向です。人も鳥さんも楽しくないと!ですね。

初回と2回目の個別相談の間に、4泊5日で外泊も経験して、そんな中でも最低限食べてくれていたとのことでしたので、こういう経験はぜひやって行ってもらえたらいいなと思っています。

2回の個別相談は終了となりましたが、ご家庭でこれからもヨウムさんとの知恵比べをぜひぜひ楽しんでいただけたらと思います。

【ラウディブッシュ】ソーク&フィード新しいサイズの販売開始致しました!

この度、【ラウディブッシュ】ソーク&フィードの新しいサイズの取り扱いを始めました!

中身が確認できるパッケージとなっており、
また少量からお試しいただくことも可能です。
これに伴いまして、これまでお取り扱いしておりました容量500gは、
在庫がなくなり次第終了とさせていただきます。
お客様には大変ご迷惑、ご不便をお掛けいたしますが、
何卒ご理解頂けますと幸いです。

全8種類
・Italian Trail Mix(イタリアントレイルミックス)
・Tuscan Recipe(トスカーナレシピ)
・Sahara Sunrise(サハラサンライズ)
・Orchard Harvest(オーチャードハーベスト)
・Mediterranean Medley(地中海メドレー)
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[ご質問No.1] ケージに戻す方法 from 20160505セミナー

去る5月5日に開催いたしました「第3回Birds' Groomingセミナー」では、「Q&Aコーナー」を設けまして、ご参加の皆様からご質問をたくさんいただきました。ご協力いただきました皆様に、この場をお借りして改めてお礼申し上げます。

セミナーの時の「Q & Aコーナー」では、時間に限りがあることから、全てのご質問にお答えすることができませんでしたので、このブログにてご回答させていただけたらと思い、シリーズとして今後、少しずつ掲載をしてまいりたいと考えています。
内容については、病気や看護、日常的なお世話、そして、問題行動やトレーニングといった幅広い分野になりますが、詳しいご事情まで飼い主さまにおうかがいすることができないため、掘り下げることができない部分もございますが、ご自身の鳥さんと、鳥さんを取り巻く環境に応用していただき、少しでもお役立ていただけましたら幸いです。

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[ご質問No.1] ケージに戻す方法

ケージになかなか戻ってくれない、というお悩みを抱えている飼い主さまは少なくないようです。ケージに入るには、やはり「動機付け」が大切です。この観点から、下記の通りご提案させていただきます。

同様のご質問を受けた時に、よく個別相談では下記のご質問をさせていただいています。

Q1)鳥さんがケージに戻ったら、すぐに扉を閉める?
Q2)鳥さんがケージに戻ったら、すぐにその場を立ち去る?
Q3)ケージ越しでの接触を一日のうちにほとんどやらない?
Q4)ケージの中にいる時に、鳥さんに目配せや声掛けなどのコンタクトコールをほとんどしない?
Q5)ケージの外でもごはんやお水を用意している?

上記の中で、「はい」の答えが多い飼い主さんの鳥さんほど、ケージの中よりもケージの外の方がより楽しく、魅力的に感じていると言ってもいいかと思います。

Q1)とQ2)⇒鳥さんがケージの中に戻ったら、途端に飼い主さんとの接触が断たれてしまうことになります。例えば、「よし!ケージに戻った!」のタイミングで、ガシャーン!と扉を閉められて、「じゃあね!」とすぐにいなくなってしまう光景を鳥さんはどのように感じているでしょうか。
改善策:ケージに戻ったら扉をすぐに閉めないと出てきちゃう・・・ということもありますので、「偉いね~」と言いながら、鳥さんが出て来られないようなスピードで扉を静かに閉めて、ケージに戻った時にだけ現れるスペシャルなご褒美をあげることで、すぐにその場を立ち去らず声掛けをしてあげると、鳥さんはショックを受けずに済むようです。

Q3)とQ4)⇒鳥さんは飼い主さんが大好きです。どう考えても、飼い主さんのそばにいられるケージの外の方が好きに決まっています。それでも、ケージから出しっぱなしにしておくのは長い目で見て、得策ではありません。
改善策:ケージの外と同じくらいに、とまではむずかしいかもしれませんが、ケージの中にいる時ほど注目を注いだり、声掛けやコンタクトコールをしてあげることで、安心感が芽生えると思います。つまり、「ケージの中にいても飼い主さんがちゃんと見ていてくれる」と思ってくれると、ケージに戻るのがそれほどイヤではなくなるのではないかと考えています。

Q5)⇒ケージの外にごはんもあり、お水もあり、そして大好きな飼い主さんのそばにいられる!となると、ケージに戻る意味が全く分からない状態となるのは、とても当たり前のことでしょう。
改善策:ごはんやお水は、ケージの外では得られない状況にして、「ごはんとお水が欲しい時は、ケージに戻る」というルールを作ることをお勧めします。放鳥時間が長いご家庭もあるかと思います。その場合は、放鳥中にケージの扉を開けっ放しにしておくと、お腹がすいたり、のどが乾いたら、自分でケージに戻ってこれらの用を済ませる、ということを学んでくれるはずです。

その他に、ケージの中にいる時に楽しいことを工夫していくことで、ケージに入る動機づけができます。
①ケージ越しで、「こっちにおいで」のトレーニングを遊びの一環で。
②ケージの中でしか遊べないお気に入りのおもちゃを探る、そして活用する。
③ケージ越しに飼い主さんと頻繁にアイコンタクトができる。
④ケージ越しに飼い主さんがたくさん話しかけてくれる。
⑤ケージに戻った後も、飼い主さんがしばらくケージ越しに遊んでくれる。
⑥ケージの戻った時にしかもらえない、スペシャルなご褒美が現れる!
などなど。
⑥については、放鳥中に、ケージに出たり入ったりの練習を繰り返すことで、楽しい遊びにもなりますし、「そうか!ケージに入れば大好きなご褒美が現れるのか!」と学習してくれるようになるはずです。まさに、ケージに戻る動機付けです。
そして、⑦として、放鳥タイムを決めることをお勧めします。ガチガチに決める必要はありません。これでは、飼い主さんにも負担が掛かってしまいます。ある程度のスタート時間と終了時間を決めておくと、鳥さんもそのルールを覚えてくれるようです。

その他にも、そもそもケージに戻らない理由があるかもしれないという点も見逃せません。
例えば、ケージの置き場所です。
実際にあった事例ですが、窓の外が見れて退屈しないだろうという理由で、鳥さんのケージを窓のそばに置いていたのですが、なかなかケージに戻ってくれず、飼い主さんは単に「わがまま!」と思っていました。飼い主さんのよかれと思ってやっていたこの窓のそばにケージを置くという行為ですが、鳥さん側は、「窓の外に見えるカラスや雲の流れ、天気の変化が怖い!!」と思っている可能性もゼロではないと思い、窓のそばからケージを離してもらいました。すると、すんなりケージに戻ってくれるようになりました。本来であれば、一日の大半を過ごすケージは安全で安心できて、くつろげる場所でなくてはならないのですが、窓のそばに置いていたケージは鳥さんにとっては、恐怖でしかなかったようです。
「まさか」と思うようなことも、実は鳥さん目線で見ると、人側がよかれと思ってやっていたこととは真逆だったということもありますので、一度、ケージの置き場所を見直してみるのもいいかもしれません。

ご家庭の事情で、ケージの中にいる時に鳥さんとアイコンタクトなどができない別部屋になっている場合もあるかと思います。このような時は、鳴き声を利用してコンタクトコールでコミュニケーションをとることをお勧めします。ただし、呼び鳴きに発展させないことが大切です。

そして、ケージに戻す時に追い回す行動が鳥さんにとっては遊びになっている可能性もあるので、まずは、ご褒美トレーニングで、「おいで」の練習からスタートして、上記のように、ケージの中を魅力的にする工夫をお試しいただけたらと思います。

以上、ご参考にしていただけましたら幸いです。

粟穂がスペシャル20160609
「ボクはケージに戻ったら粟穂がもらえるよ♪ケージの外では絶対にもらえない、スペシャルなご褒美なんだ!」

個別相談★タイハクオウムさん★呼び鳴き改善その2

第1回目は3月にお越しいただき、2回目となる個別相談に5月にお越しいただいたタイハクオウムさんの呼び鳴き改善に関する続編です。

第1回目の様子はコチラ

個別相談をご利用された理由は・・・
病院で、「鳴き過ぎによる鳴管炎」という診断がなされ、鳴き続けてしまったことによって呼吸困難になってしまったそうです。これらの症状は病院での治療が必要ですが、「鳴き過ぎ」の行動は、行動学の範疇なので病院ではどうすることもできません。そのために、個別相談を利用されました。

第1回目の個別相談から約2カ月間、下記の取り組みをしてくださいました。

【2カ月間の取り組み内容】
①呼び鳴きに代わる代替行動を教えてあげる。
②ご主人好き好き!と人にべったりとする以外に、遊び方を教えてあげる。
③その他:
・放鳥タイムの設定
・体中を撫で回さない
・水浴び、換気を頻繁に行う

以上です。

飼い主さまからのご報告によると・・・
①呼び鳴きに代わる代替行動を教えてあげる。
 ⇒・ご主人のご協力もあって、姿が見えなくなった時の声掛けで改善がみられた。

②ご主人好き好き!と人にべったりとする以外に、遊び方を教えてあげる。
 ⇒・おもちゃ遊び(代替行動)が増えた。

ということで、以前は、飼い主さまが帰宅されたら、どうやら鳴き過ぎて声がカラカラになっていたのが、現在では観られなくなったそうです。
さらには、水浴びの回数を増やして、お風呂場に行けば、自ら湯船(浅くはった)に入ってくれるくらい好きとのことでした。
おもちゃもいろいろと手作りされたりして、印象的だったのが、頑張って手作りしたおもちゃよりも、今一番のお気に入りのものが「トイレットペーパーの芯なんです、もうがっかりです・・・」と、苦笑いされていました。

ご自宅での様子の画像をさらに撮影したものなので、画像があまりきれいではありませんが、おもちゃのレパートリーも増えて、遊んでくれている様子がよく分かります。
20160510-6.jpg
20160510-5.jpg
20160510-4.jpg
20160510-3.jpg
こちら↑は、人の子供のおもちゃ売り場で探されたそうです。
人の赤ちゃんや子供用のものであれば、確かに鳥さんにとっても安全安心です。ただし、人にとっては問題ないものでも、鳥さんにとっては有害なものがあるので、鉛製品などが含まれていないかだけを注意して選んでくださっています。

2カ月間の取り組みによって、タイハクオウムさんのその他の変化は・・・
・言葉を自分で組み合わせて、よくおしゃべりをしているそうです。
きっと、飼い主さまの反応を観るのが楽しいのではないかなと思います。コミュニケーションは、体を触るだけがコミュニケーションではありません。元々、声でコミュニケーションをとる生き物なので、この特性を上手に活かしてあげられているのはとてもいいことだなと思います。教えてもらったり、聞いたことのある言葉を単にオウム返しするのではなく、自分で造り出しているという点は、やはり頭がいいんだなと感心しています。

こちらは、個別相談の時の様子です。
おしゃべりを聞きたくて、たくさん話しかけますが、、、
20160510-1.jpg
タイハクオウムさん「はぁ?」

20160510-2.jpg
タイハクオウムさん「ふっ。2回会ったくらいのお前には話さんっ」
という感じで、お披露目してくれませんでした。。。残念。。。

さらには、
・ご主人への依存度が格段に減ったそうです。
大型の鳥さんだけでなく、小型、中型の鳥さんたちにも、自分で自分のことを楽しめる鳥さん、つまり、飼い主さんがいないと何にもできない!という鳥さんにならないような工夫ができたらいいなと思っています。

・上記に通じることですが、100%腕にのらなくなったとのご報告もいただきました。
つまり、自分の意思でのる、のらないを考えられるようになったと思います。以前は、少しでも人のそばにいたい!という気持ちが強かったからこそ、腕を差し出せば100%ステップアップしてくれたと思いますが、自分で遊ぶ楽しさを学習してくれたことで、「今はのる」、「今は結構です」のような行動を見せているのだと考えられます。飼い主さまにとっては、少し寂しいかもしれませんが、とてもいい傾向だと思います。

2回の個別相談は以上で終了となりました。
この個別相談の5月の時点では、トイレットペーパーの芯がブームだったかもしれませんが、このブログを書いている6月の時点ですでにブームが去っているかもしれません。タイハクオウムさんとの知恵比べはこれからまだまだ続きますので、人も鳥さんもぜひ楽しく過ごしてもらえたらいいなと思っています。

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