よくある疑問質問

[ご質問No.6] 咬み付きシリーズ:その③時々指を強く咬みます from 20160505セミナー

去る5月5日に開催いたしました「第3回Birds' Groomingセミナー」の「Q&Aコーナー」で、ご紹介しきれなかったご質問を少しずつブログにてご回答させていただきます。
内容については、病気や看護、日常的なお世話、そして、問題行動やトレーニングといった幅広い分野になりますが、詳しいご事情まで飼い主さまにおうかがいすることができないため、掘り下げることができない部分もございますが、ご自身の鳥さんと、鳥さんを取り巻く環境に応用していただき、少しでもお役立ていただけましたら幸いです。

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鳥さんの「咬み付き」について、いくつかご質問を受けました。それぞれのパターンについてご回答させていただきたいと思いますので、「咬み付きシリーズ」とさせていただきます。

[ご質問No.6] 咬み付きシリーズ:その③時々指を強く咬みます

[ご質問内容] ==========================
セキセイインコが時々、人間の指を強く咬みます。どのようにしたらいいでしょうか。
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これまでお伝えしてきたように、咬むにもいろいろな理由があります。
これだけの情報ですと、もちろん詳しい状況が把握できないのでなんとも言えませんが、「時々強く咬む」ということは、「いつも強く咬むわけではない」、そして、「咬まない時もある」ということが言えるのではないかと思います。

まずは、飼い主さまが以下の事柄について観察をして、記録をとっていくことをお勧めいたします。
①どんな時に強く咬むか
⇒飼い主さまご自身がどんな行動をとっている時か、そして、どんな行動をとった直後か、鳥さんがどんな行動をとっている時に指を強くかむか、強く咬んだ後の飼い主さまのリアクションは?などを観察する必要があります。
②強く咬まない時、あるいは咬まない時はどんな時か
⇒①同様、飼い主さまと鳥さんの行動を観察していくことが大切です。

観察を続けていくことで、強く咬んでくるときの状況が絞れて、その傾向が見えてくると思います。
もし、ひつこくされることを避けるために、あるいは鳥さんの気分がのらない時に指を出してしまった時、などあるようでしたら、指を差し出す前に、一度おうかがいをたててみてはいかがでしょうか。この後に、カッ!と口を開いて「今はやめといたほうがいいよ!」とボディランゲージを通じて教えてくれるのであれば、じゃああとでね、と指を一旦引っ込めて5秒から10秒程度タイムアウトをとります。そして、もう一度試してみます。
□同じように威嚇、あるいは攻撃的な様子を見せたら、もう一度手を引っ込めて、今度は長めのタイムアウトをとります。
□指を強く咬まずに(あるいは全く咬まずに)ステップアップ、またはカキカキをOKさせてくれたらご褒美をあげる。
という風に、
●鳥さんにおうかがいをたてる(咬まれない環境作りを心掛けてみる)
●咬まない行動の出現率を増やしていきたいので、咬まなかった時にご褒美をあげる(ポジティブレインフォースメント:正の強化)
以上を日常的に取り入れていただけると、強く咬むこともなくなるのではないかなと感じています。

この他に、ターゲットトレーニングも、遊びを通じて、人の手は咬まない、咬んでもいいことは起こらない、ということを伝えられる方法ですので、このブログの中の検索で「ヨダレカケズグロインコ」のキーワードで検索していただくと、過去に行ったターゲットトレーニングの様子がご覧いただけます。

これに加えて、過去の「咬み付きシリーズ」についてもご覧いただき、ご参考にしていただけたらと思います。
細かい様子が把握できていないので、大まかなことしかお伝えできませんが、以上、お役に立てましたら幸いです。

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【これまでのご回答】

[ご質問No.1] ケージに戻す方法

[ご質問No.2] 呼び鳴きを改善するには?

[ご質問No.3] お尻スリスリ…やめさせた方がいい?最後までさせた方がいい?

[ご質問No.4] 咬み付きシリーズ:その①餌を交換する時の咬み付き

[ご質問No.5] 咬み付きシリーズ:その②チミ咬み
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[ご質問No.5] 咬み付きシリーズ:その②チミ咬み from 20160505セミナー

去る5月5日に開催いたしました「第3回Birds' Groomingセミナー」の「Q&Aコーナー」で、ご紹介しきれなかったご質問を少しずつブログにてご回答させていただきます。
内容については、病気や看護、日常的なお世話、そして、問題行動やトレーニングといった幅広い分野になりますが、詳しいご事情まで飼い主さまにおうかがいすることができないため、掘り下げることができない部分もございますが、ご自身の鳥さんと、鳥さんを取り巻く環境に応用していただき、少しでもお役立ていただけましたら幸いです。

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鳥さんの「咬み付き」について、いくつかご質問を受けました。それぞれのパターンについてご回答させていただきたいと思いますので、「咬み付きシリーズ」とさせていただきます。

[ご質問No.5] 咬み付きシリーズ:その②チミ咬み

[ご質問内容] ==========================
月齢6か月のコザクラインコですが、現在、肌へのチミ咬みまっさかりです。
先住の子については、特にリアクションを取らないという方法で対応していましたが、ある時期を過ぎたらなくなりました。
同様と考えてある程度好きにさせればいずれなくなりますか?
積極的に止めさせるような方法を取るべきでしょうか。
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コザクラインコさんに限らず、腕や首のチミ咬みは許容できる範囲内であれば良いかもしれませんが、場合によっては痛いし、傷だらけになるかもしれません。チミ咬みの理由は、仲間とみなして羽繕いをしてくれている、あるいは、肌につく汗の味が好き、など様々だと思います。

今回のご質問では、
①先住の鳥さんの場合は、ノーリアクションでチミ咬みを止めてくれたそうですが、先住の鳥さんに対してはこの対処法が適切だったと言えると思います。
②月齢6か月のコザクラインコさんの方は、ノーリアクションを取り始めて、1か月以上が経過しているのであれば、どうやらノーリアクションは、コザクラインコさんにとって特に効果はない、と判断していただいてもいいと思います。

鳥さんにはそれぞれ個性があるので、同じ対応をしてもそれが通じる子と通じない子がいます。
その鳥さんの行動の出現率を確認しながら、1か月以上経過しても全く効果がなければ、人が取っている行動は無駄だという判断ができます。
1か月というのはあくまでも目安です。個別相談では、よく「1週間」と言っています。飼い主さまの介入頻度にもよりますが、取り組みを始めて最初の1週間で、鳥さんの行動に少しでも変化が現れれば、その取り組みは適切に伝わっていると判断します。反対に、1週間経っても変化が全く観られない場合は、飼い主さま側の接し方やトレーニング法の見直しをするようにしています。

このご質問の方は、おそらく、チミ咬みを止めさせたいと思いますので、積極的に止めさせるようなアプローチを取ることをお勧めいたします。
たとえば・・・
A:チミ咬みを始めたら、床(又はテーブル)の上におろす。
B:チミ咬みをする体の部位に、鳥さんにとってはイヤな存在、例えばハンカチやタオルを巻く。
という対応に加えて、何かを止めさせたい時は、何かを許可する、代替行動を教えてあげるのが鉄則なので、
C:齧れるおもちゃを用意する。
D:肌以外でチミチミやってもいいモノ(タオルなど)を与える。
E:チミ咬み以外の夢中な遊びを見つける。トレーニングでもなんでも結構です。

大切なのは、「一貫したルールで継続」です。
効果がない方法で続けたとしても、鳥さんには適切に伝わりませんが、鳥さんに変化が観られた方法であれば、これを「継続」していただけたらと思います。
時々やって、時々やらない、というのは、鳥さんにとって混乱する結果となりますので、「一貫したルールで継続」はとても大切です。

細かい様子が把握できていないので、大まかなことしかお伝えできませんが、以上、お役に立てましたら幸いです。

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【これまでのご回答】

[ご質問No.1] ケージに戻す方法

[ご質問No.2] 呼び鳴きを改善するには?

[ご質問No.3] お尻スリスリ…やめさせた方がいい?最後までさせた方がいい?

[ご質問No.4] 咬み付きシリーズ:その①餌を交換する時の咬み付き from 20160505セミナー

[ご質問No.4] 咬み付きシリーズ:その①餌を交換する時の咬み付き from 20160505セミナー

去る5月5日に開催いたしました「第3回Birds' Groomingセミナー」の「Q&Aコーナー」で、ご紹介しきれなかったご質問を少しずつブログにてご回答させていただきます。
内容については、病気や看護、日常的なお世話、そして、問題行動やトレーニングといった幅広い分野になりますが、詳しいご事情まで飼い主さまにおうかがいすることができないため、掘り下げることができない部分もございますが、ご自身の鳥さんと、鳥さんを取り巻く環境に応用していただき、少しでもお役立ていただけましたら幸いです。

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鳥さんの「咬み付き」について、いくつかご質問を受けました。それぞれのパターンについてご回答させていただきたいと思いますので、「咬み付きシリーズ」とさせていただきます。

[ご質問No.4] 咬み付きシリーズ:その①

[ご質問内容] ==========================
セキセイインコのメスです。
普段はおとなしいのですが、エサや菜っ葉をあげている時に、横取りされると思うのか、咬み付きます。
どうすれば、勘違いされないようになるでしょうか。
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ケージの“外”では咬まないのに、ケージの“中”では咬む鳥さんは少なくありません。あるいは、ケージの中に手を入れても咬まないけれど、エサ入れや水入れの交換の時は、攻撃的になるなどなど。
これは、鳥さんの認識としては・・・
①テリトリーに入ってきた侵入者!
②ご質問にも書かれているように、「大好きなものを横取りされる!」
の意思表示の可能性が高いと思われます。

いずれにせよ、対策としては
『咬まれない環境作り』で、咬まれる機会を失くすことで解決できると思います。
どのようにやるかと言うと・・・
A:ケージの中に鳥さんがいる時に手を入れない。エサ入れや水入れの交換が、もし可能なようであれば、鳥さんがケージの外にいる時に行う。

B:菜っ葉などを取り付ける時に、この位置から鳥さんを一番離れた位置に、おやつなどで誘導する。例えば、もし粟穂が好きな場合、粟穂を左手で差し出しながら、右手は菜っ葉を取り付ける、という感じです。この時、左手のおやつを差し出す位置と、菜っ葉を差し出す位置は、できるだけ離れた位置にします。

C:チャレンジできるようでしたら、トレーニングで、以下の取り組みを行ってみてはいかがでしょうか。
①菜っ葉を差し出す ⇒ 咬み付く、または咬み付く素振りを見せる ⇒菜っ葉を引っ込めて、5秒ほどタイムアウト。そして、もう一度トライ。
何度か試してみても、「咬み付く、または咬み付く素振りを見せる」ようであれば、この日は菜っ葉はなしにする。
※餌の場合は、「この日はなしにする」ということはできませんが、少し間を空けて再度挑戦してみてはいかがでしょうか。それでも最初の頃はなかなか攻撃的な行動はなくならないと思いますので、前述したBを試していただきながら、トレーニングを行うことをお勧めします。
例:もし、エサ入れを取り付ける位置が前面で、止まり木が手前と奥の2本設置してある場合、上の(奥の)方の止まり木に、おやつを見せながら鳥さんを誘導して、その間にエサ入れを設置する。

②菜っ葉を差し出す ⇒ 咬み付かない、咬み付く素振りを見せない ⇒ 菜っ葉を設置して、さらにご褒美をあげる。

細かい様子が把握できていないので、大まかなことしかお伝えできませんが、以上、お役に立てましたら幸いです。

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【これまでのご回答】

[ご質問No.1] ケージに戻す方法

[ご質問No.2] 呼び鳴きを改善するには?

[ご質問No.3] お尻スリスリ…やめさせた方がいい?最後までさせた方がいい?


[ご質問No.3] お尻スリスリ…やめさせた方がいい?最後までさせた方がいい? from 20160505セミナー

去る5月5日に開催いたしました「第3回Birds' Groomingセミナー」の「Q&Aコーナー」で、ご紹介しきれなかったご質問を少しずつブログにてご回答させていただきます。
内容については、病気や看護、日常的なお世話、そして、問題行動やトレーニングといった幅広い分野になりますが、詳しいご事情まで飼い主さまにおうかがいすることができないため、掘り下げることができない部分もございますが、ご自身の鳥さんと、鳥さんを取り巻く環境に応用していただき、少しでもお役立ていただけましたら幸いです。

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[ご質問No.3] お尻スリスリ…やめさせた方がいい?最後までさせた方がいい?

1)発情時のスリスリは、「すぐやめさせた方がいい?」、それとも、「最後までさせた方がいい?」
2)すぐにやめさせた時は、やはりフラストレーションが溜まるのでしょうか。それとも、熱中しないでいるなら、発散させるためにもある程度、許容した方がいいのでしょうか?
というご質問をいただきました。
小型、中型、大型の鳥さん共通のご質問です。

これらのご質問に対するデータや論文に遭遇したことがないので、明確なエビデンスに基づく回答ではありませんが、当院の考えと事例に基づく、鳥さんの身体と行動という観点から下記の通りご回答させていただきます。いろいろな考えがあるかとは思いますが、少しでもご参考になりましたら幸いです。

1)発情時のスリスリは、「すぐやめさせた方がいい?」、それとも、「最後までさせた方がいい?」

[ご回答]
総合的に見て、発情時のスリスリは「すぐやめさせる」ことをお勧めいたします。
鳥さん同士のペアはとても結びつきが強いものなので、もし、複数人で暮らしていらっしゃる場合、最後まで許したとしたら、その人とカップル成立!となってしまいます。その結果、カップルとみなした相手以外は、排除しようと攻撃的になってしまったという事例もありました。飼い主さまが一人ぐらいの場合でも、鳥さんをお預かりしてもらうような場面に遭遇した時に、「相手がいなくなった!」と心の負担が大きくなり、食欲がガクンと落ちてしまったということもあります。
また、スリスリの対象物は様々かもしれませんが、止まり木などに対してスリスリしている時はやめさせるために、対象の止まり木を取り除くことをお勧めします。熱心にやり過ぎてしまい、お尻部分を傷つけてしまう恐れがあるからです。かと言って、スリスリする対象物を取り除いてしまった結果、ケージの中が何もなくなってしまった、、、ということになると、今度は鳥さんは退屈になってしまい、新たな問題行動に発展しかねません。
下記にも【まとめ】としてありますが、大切なのは、スリスリをしないように発情要件を満たさない環境作り、となります。


2)すぐにやめさせた時は、やはりフラストレーションが溜まるのでしょうか。それとも、熱中しないでいるなら、発散させるためにもある程度、許容した方がいいのでしょうか?

[ご回答]
野生下での暮らしを考えた時に、全てのオスの求愛が100%成功するとは限りません。求愛したとしてもメスに拒否されることも珍しくありません。このことから、「途中でやめさせると、フラストレーションが溜まる」ことはないと言えます。
「発散させてあげたい」というのであれば、「発情の欲求」を発散させるのではなく、飛ぶ、遊ぶ、探す、ことに加えて、日光浴や水浴びなどで日常的にエネルギーを発散させてあげることをお勧めいたします。

【まとめ】
お尻スリスリは発情によるものですが、「お尻スリスリ」という行動に焦点を当てるのではなく、なぜ、お尻スリスリをしているのか、という原因を知り、この部分を見直していく必要があります。つまり、お尻スリスリの引き金になっている「発情」状態を継続させないことが重要です。野生下で暮らす鳥さんのように、発情が一年に一回程度であれば自然の流れですし、このペースであれば、鳥さんの身体の構造にも負担をかけ過ぎることはありません。しかしながら、一年中、発情状態となってしまうと様々な病気を引き起こすこととなります。これは、オスにとってもメスにとっても大切です。

発情の要件は・・・
・豊富なエサ
・刺激のない生活
・一年を通じて一定の温度
などがありますが、食べ物が有り余るほどあると、オスは吐き戻しに使ったり、発情してスリスリという余力が生じてしまいます。

「発情の要件」や「対策」について、横浜小鳥の病院の「飼い鳥の発情」に関するページをご参考にしていただけたらと思います。

以上、少しでもお役に立てましたら幸いです。

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【これまでのご回答】

[ご質問No.1] ケージに戻す方法

[ご質問No.2] 呼び鳴きを改善するには?

[ご質問No.2] 呼び鳴きを改善するには? from 20160505セミナー

去る5月5日に開催いたしました「第3回Birds' Groomingセミナー」の「Q&Aコーナー」で、ご紹介しきれなかったご質問を少しずつブログにてご回答させていただきます。
内容については、病気や看護、日常的なお世話、そして、問題行動やトレーニングといった幅広い分野になりますが、詳しいご事情まで飼い主さまにおうかがいすることができないため、掘り下げることができない部分もございますが、ご自身の鳥さんと、鳥さんを取り巻く環境に応用していただき、少しでもお役立ていただけましたら幸いです。

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[ご質問No.2] 呼び鳴きを改善するには、どんな具体例がありますか?

鳥さん個別相談では、「呼び鳴き改善」についてもご相談件数は少なくありません。ご相談内容の中で実は一番時間と労力がかかって、飼い主さんの忍耐が試されるのがこの「呼び鳴き改善」です。
鳥さんの経験と実績による学習行動なので、呼び鳴きをしてきた期間が長ければ長いほど改善は困難ですし、たとえ「たった1回」の経験でも鳥さんにとっては、「これでもか!これでもか!!」の気持ちになるようです。かなりやっかいです。

「呼び鳴き改善」の具体例について、文章では細かい部分までお伝えできませんが、少しでもご参考にしていただけましたら幸いです。

これから鳥さんをお迎えされる方、あるいは、すでに呼び鳴きで悩んでいる方は、まず鳥さんは鳴き声でコミュニケーションをとる生き物だということをご理解ください。耳障りな鳴き声で鳴くことによって、過去に成功体験があるからこそ呼び鳴きに発展してしまった、そして呼び鳴きを継続しています。

そして、呼び鳴きが効果がある!と学習した鳥さんの目的は何なのかを一度分析してみてください。
1)飼い主さんの姿が見えなくなって不安になった、姿が見えていれば鳴き止む。
2)ケージから出してもらえた。
3)おやつがもらえた。
4)たくさん話しかけてもらえた。
などなど、過去に一度でも成功体験があれば、2回目に試してみた時に、いくら飼い主さんが心の中で「ダメダメ!これに反応するとクセになってしまう」と気付いていたとしても、鳥さん側は「あれれ?この前は成功したのに今日はダメなのかな?そうか!ボリュームが足りないんだ!」または「もっと長く鳴けばいいんだ!」という風に、意図していない方向に頑張ってしまう可能性があります。

鳥さんにもちゃんと理由があっての呼び鳴きです。全く鳴かないで!というのは無理な話です。それでも、許容できないような大声で鳴き続けられると人の方が持ちません。過去に学習した「呼び鳴き」を覆すには、「代替行動を教える」ことをご提案しています。
よく、飼養本やインターネット上で紹介されているような
・疲れて鳴き止むまで我慢する
⇒経験上、鳥さんはそうそう疲れません。最初に心が折れるのはたいてい人の方が先です。
・ケージにカバーをかける/暗い部屋に移動させる
⇒理由があって鳴いているので、根本的な解決策になりません。これを繰り返すことで、新たな問題行動が現れる可能性もあります。
・霧吹きで水をかける
⇒霧吹きの水がイヤな鳥さんは一瞬ひるむ、または逃れようとするでしょう。それでも、呼び鳴きの出現率が減少しない場合、鳥さんの心理としては「シュッとやられるのはイヤだけど、飼い主さんがそばに来てくれるのであれば、来ないよりはマシ!」という考えから呼び鳴きは継続します。その場の鳥さんの行動や表情で、判断するのではなく、結果的に対象の行動が減少すれば、人が行っている行動は効果があると判断するのが、応用行動分析学の考えです。減少どころか、なかなか消去できない場合は、効果がないと判断していただいて間違いありません。そして、この「水をかける」という行為は、罰になります。どうせなら、罰で行動を改善するのではなく、褒めてのばす方法、つまり「こうしたらいいことがあった!」という方法で改善していただけたらと思います。
・「うるさい!」などと怒鳴る
⇒この方法も一瞬鳥さんは静かになるかもしれません。かと言って、この後ずっと呼び鳴きが減少したり消去したかというとそうでない場合は、鳥さんの心理的には「大きな声が返ってくるのはびっくりするけど、反応してくれた!反応してくれないよりはマシ!」と、鳥さんにとってはある意味ご褒美になっている可能性があります。

そして、具体例です。

①人にとって許容できる声、ボリュームを決める。複数人で暮らしていると、ルールを話し合う:
こういう声はやめてほしいけど、こういう声なら許容できる、ということで、許容できる鳴き声やボリュームを教えていきます。
あるいは、鳴き声だけじゃなくて、おしゃべりが得意な鳥さんは、「(飼い主さんの名前)ちゃーん、こっち来てー」や、おもちゃの鈴を鳴らしてもらう、などの代替行動でもOKです。ただし、おもちゃの鈴なども、「これでもか!これでもか!」とだんだんエスカレートしてガッシャンガッシャンやる場合がありますので、鈴の鳴らし方もルールを決めて教えてあげる必要があります。

②「こういう風に鳴いてほしいな」の誘い水を出す:
呼び鳴きが始まったら、もちろんノーリアクションで対応していただきたいのですが、前述したとおり、鳴き止むまで待つ、のは何分後、または何十分後、何時間後(!?)になるかはわかりません。
なので、鳥さんが許容できない声やボリュームで鳴いている時に、こういう風に鳴いてね、の音を飼い主さんが出してみます。
鳥さん「ギャーッ!ギャーッ!ギャーッ!」
飼い主さん「(口笛で)ピューイ♪ピューイ♪」
鳥さん「・・・(ん?)」
飼い主さん「(口笛で)ピューイ♪ピューイ♪」
鳥さん「(飼い主さんの真似をして、あるいは近い音で)ピー・・・」
と鳴いてくれたら、大げさなくらいに鳥さんに駆け寄って声掛けやご褒美をあげる。これを繰り返す。
このご褒美は、上記の鳥さんの目的を参考にしていただき、これをご褒美として使うことでより効果が高まります。
という方法です。

③鳴いていない時にこそたくさんの声掛けとおもちゃで遊べる鳥さんに:
望ましい行動の時に、ぜひ声掛けやケージのそばに近づくなど、鳥さんが喜ぶことをしてあげることで、呼び鳴きなどと無駄な努力はしなくて済むんだ!と学習してくれます。
また、飼い主さんに依存している鳥さんは、飼い主さん、つまり仲間がいないことで不安になってしまっているようであれば、人がいなくても楽しめるようなおもちゃやフォージング(餌探し行動)を段階を踏んで教えてあげることをお勧めします。

最初は、②のように望ましい範囲の声をなかなか出してくれないかもしれませんが、「望ましくない呼び鳴き」を学習できたら「望ましい呼び鳴き」を学習することも可能だと考えています。

冒頭でお伝えしたとおり、呼び鳴き改善は本当に時間と労力がかかりますが、最初の1か月、徹底して対応することで変化が観えてくると思います。これには、本当に一貫したルールの元で行わなければなりません。
このような方法なので、トレーニングとはいえ、ご近所に少しの時間でも大きな声が響き渡るのはちょっと・・・という飼い主さまにおかれましては、防音のアクリルケージカバーを利用するのも一つのテです。しかしながら、鳥さんの方の声は抑えられるからと言って、トレーニングはやらないということはお勧めしません。鳥さんは、人を仲間と見なして、鳴き声でコミュニケーションをはかろうとしているからです。防音のアクリルカバーを利用したとしても、「ちゃんといるよ、大丈夫だよ」という安心感を与えてあげるような接し方をしていただけたらと思います。

その他に、鳥さんは季節によってちょっぴりテンションが上がる時期がありますし、白色オウムの仲間は朝夕の雄叫びは日課です。こういう鳴き声は、「呼び鳴き」ではないので改善できませんが、呼び鳴きに発展させないよう飼い主さまの行動に注意を払っていただけたらと思います。
また、ご家庭の環境で、①複数羽いる、②小さいお子さんがいる、場合は、さらに改善は困難になってきますが、①の場合、もし鳥さんの中で率先して声を出すような鳥さんがいれば、その鳥さんからトレーニングをしていくことで、他の鳥さんは真似をしてくれる場合があります。

簡単ではありますが、少しでもご参考になりましたら幸いです。

興奮中の雪之丞20160616
ボクの雄叫びタイムの様子をどうぞ!エネルギー発散中だよーーーっ!

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【これまでのご回答】

[ご質問No.1] ケージに戻す方法